帰還軌道

はやぶさ」2つのイオンエンジンを組み合わせ、帰還再開
地球帰還に向けた第2期軌道変換実施中の11月4日に、イオンエンジン1基の自動停止が確認された小惑星探査機「はやぶさ」は、その対応策を検討した結果、運用を休止していたスラスタAの中和器とスラスタBのイオン源を組み合わせることにより、イオンエンジン1基分の推進力を得られることが確認できました。
今後この状況を維持することができれば、2010年6月に地球帰還できる見通しです。引き続き、注意深く運用を続けてまいります。
JAXA小惑星探査機「はやぶさ」の帰還運用の再開について
http://www.jaxa.jp/press/2009/11/20091119_hayabusa_j.html
平成21年11月19日 宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(以下:JAXA)は、平成21年11月9日にご報告いたしました、小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジンの異常について、その対応策を検討してきました。その結果、今後の運用に対する見通しが得られましたので、イオンエンジンの状況を注視しつつ帰還運用を再開することとしました。

 JAXAでは、4つのイオンエンジンについて、中和器の起動確認や流量調整等を実施してきました。その確認作業において、スラスタAの中和器とスラスタBのイオン源を組み合せることにより、2台合わせて1台のエンジン相当の推進力を得ることが確認できました。

 引き続き慎重な運用を行う必要はあるものの、この状況を維持できれば、はやぶさの平成22年6月の地球帰還計画を維持できる見通しです。

 今後もはやぶさの地球帰還に向けて、注意深く運用を続けてまいります。運用状況については,適時報告いたします。