酷い誤解のされそうな文章
或いは、ミスディレクションの一例。
> 艦長の話では、夜間は通常の3分の1の乗員で見張りに当たるが
普通の人が読んだら、
「なんで危険な夜間なのに通常の1/3なんだYO!」
とか勘違いされそうな文章ですね。
通常の航海時は4直体制(1/4ずつが配置につく)が、夜間は警戒配置で3直体制(配置員を1/3に増員)になる、なんてことはこの記事からは読みとりようがありませんし。
で、更にこういった海峡などのような狭い航路や通行量の多い地域、難所では保安のため総員配置(これは昼夜関係なく、場所や状況により発動)になっていたわけですね。
*記事全文引用
衝突直前に逆進、間に合わず=「民間船が最接近」海保から連絡−くらま艦長(時事通信社 - 10月28日 13:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1003288&media_id=4
北沢俊美防衛相は28日の記者会見で、海上自衛隊の護衛艦「くらま」の柏原正俊艦長(47)が「海上保安庁から『民間船が最接近している』と連絡を受け、停止のため逆進をかけたが間に合わなかった」と話していることを明らかにした。艦長から電話で連絡があったという。
艦長の話では、夜間は通常の3分の1の乗員で見張りに当たるが、事故当時は内部規定に基づき総員態勢だった。衝突直前に海保から連絡があり、前部分にいた隊員に退避命令を出した。警笛は鳴らしておらず、艦長は隊員の退避を優先したと説明したという。
昨年2月のイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故では防衛相への報告が発生約1時間半後で、航海長をヘリで呼び聴取したことなどが問題となったが、今回の一報は約14分後。艦長からも電話で聴くにとどめたとし、同相は「あたごの処理が批判を受け、国会でも濃密な議論が交わされた結果、初動で効果が上がった」と述べた。
追記
http://www.mod.go.jp/j/kisha/2009/10/28.html
Q:事故の状況について、お互いがどういう形で衝突に至ったのか、現時点でわかっていることを説明して下さい。
A:今、海上保安庁の方で調査をしていただいておりますので、我が方が一方的に言うことは、なかなか難しいわけでありますが、艦長から電話で連絡がございましたので、申し上げることのできる範囲で申し上げますが、通常ですと夜間は3分の1の見張りで通過するところでありますけれども、今回はちょうど関門海峡の一番狭いところを通るということで、航海保安部署を発動しまして、総員で配置についていたということであります。また、民間船が接近してきまして、衝突の危険性を察知した艦長が、前部の隊員に対して退避の命令をいたしました。その直後に衝突が起きたということであります。
・・・・うん、なんだ
>通常ですと夜間は3分の1の見張りで
と
>夜間は通常の3分の1の乗員で見張りに
じゃあ、使ってる単語は同じでも・・・