軍艦春日の憂鬱!!

 2006年4月〜7月に放送され、声優・平野コータをスターダムにのし上げ、DVDや関連CDも大ヒットを巻き起こした電影『軍艦春日の憂鬱』。今年4月から前作の内容に加えて、新作エピソードを織り交ぜて改めて放送している中、6話連続ほぼ同じ内容を放送し、電網上で非難が集中している。

 ある一夜の動静を各陣営の視点で表現した原作の描写にちなんで、実際の放送内容も主となるキャラクターの視点で構成するという企画だが、匿名掲示板では「解説がくどすぎるw」「次は宇宙か」「あと再構成すんだよ。マジで登場人物全て分か?」などと書き込まれている。ファンの反感を買う中、ある電影雑誌寄稿者は次のように明かした。


「前作でも、第1話にあえて本来第11話に相当するエピソードをもってきて、その後も、順番をシャッフルして放送するなど実験的な放送をしてきた春日。今回も何かやらかすと思っていましたが、前代未聞の複数視点でした」


 問題のエピソード「ザ エンドレスナイト」は、新型戦闘システム搭載計画実験艦である旧世代の大型対空巡洋艦「春日」の研究開発が進められる中、重要機密となっていた情報を奪取しようとしたため、それを実現するために各国の諜報・防諜組織が暗闘を繰り広げるという物語。涼宮委員長の同志であるSOS委員会のキョン中佐、長門中佐、朝比奈少佐、古泉少佐が秘密を保全するために奔走するのだが・・・というもの。


「ストーリーはほぼ一緒で、毎回、各陣営ごとにキャラクターの立場や感情、演出が微妙に替わっています。制作しているのは、『春日』以降、『幸星党』『てつどう!』などヒットを飛ばす京都映像製作所ですが、ネットで騒がれることは想定済みで、話題づくりとして、むしろ『してやったり』でしょうね。」(前出の電影雑誌寄稿者)


 電影「軍艦春日の憂鬱」は、海軍SOS委員会がフィルムコミッションに協力している。適切な考察も愉しみの一つだが、諄すぎるのは戴けない。早く続編を見たいモノだ。
(文=合歓依芳之)































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