レビューが秀逸過ぎる件について

前記事を書くのに4GのNavyFIELDの項目をチェックしていたら・・・

読者レビュー(1)
・・・ん?
類を見ない海戦アクションMO。軍艦好きな人は勿論、アクションゲーマーにもプレイして貰いたい逸品。
総合評価 90
投稿者:ラダーザウセス(男性/30代) 投稿日:2009/06/04

良い点
 ゲームの特徴を生かすため、プレイヤーに対して独特な操作を要求するストレートさが気持ち良い。変に他作品の操作感を真似ようとするとゲームの特徴そのものが死んでしまうので、この拘りは大成功だ。

初心者に不足しがちな水兵転職用ポイントを配布してくれる人が居るなど、プレイヤー社会は良い意味で成熟している。

悪い点
 ゲーム開始までのマッチングで長時間待たされてしまうことが多く、余計なストレスになっている点は残念。

総評
海戦アクションと銘打たれた本作は他に類する作品が無い、海戦に特化したソフトだ。2D画面のRvRをメインとしたMOタイプのシステムで、自分でカスタマイズした軍艦を持ち寄って相手陣営の船を沈め、勝利することが目的となっている。

プレイヤーは第二次世界大戦当時に活躍したあらゆる軍艦や計画艦を操る事になる。最初に手に入れられる小型快速で小回りの効く「フリゲート」、魚雷や対空砲で味方を支援する「駆逐艦」、対艦火力を持ち偵察機での索敵も行う「巡洋艦」、圧倒的な火力を持った巨砲で敵艦を沈める「戦艦」、搭載した航空機で制空権を確保し対艦攻撃する事も出来る「空母」、敵に発見されにくく魚雷での攻撃を得意とした「潜水艦」と、大別して6種類の艦種を操る事が出来る。基本的に大きな船ほど戦闘力に勝るが、戦艦は敵潜水艦を発見することが出来ず、フリゲート駆逐艦の目を借りる事になるなど、どの艦種を選んでも他のプレイヤーと協力することで弱点を補い合う事を求められる仕組みになっている。
登場する艦載兵器は大小口径の艦載砲・対空砲・魚雷・機雷・爆雷偵察機・戦闘機・爆撃機攻撃機と多彩で、それら全てをプレイヤーが直接的に操作する事が出来る。

本作の大きな特徴のひとつとして船の搭載兵器を選択できる仕組みになっている。
史実では魚雷発射塔を10基搭載した北上級軽巡洋艦の魚雷用ハードポイントに対空砲を積み、濃厚な対空射撃を行うハリネズミにしたり、本来は魚雷を搭載している駆逐艦に魚雷を搭載せず、浮いた重量で防御を固めたり、軽いままで速度重視にするといったカスタマイズが可能だ。空母では艦載機の機種と搭載数をカスタム出来、これは勝敗を決するほど重要な要素となる。
個々の船に名前を付けることも出来るので、史実艦になりきってのプレイやお遊びでのネーミングも可能。船に思い入れを持つ助けになる良い機能だ。

このゲームの船は船だけでは動かない。船を操作する乗組員として「水兵」が存在するのだ。水兵はレベルアップを重ねることで砲の扱い、魚雷の扱い等といった職種に特化してゆく。船や艦載兵器にはそれを扱う必要レベルと必要職種が設定されており、水兵のレベルと職種が適合して初めて船を動かす事が可能になっている。
レベルアップは経験値の累積によって行われ、経験値は自分で敵に与えたダメージの量と共に、味方が敵に与えたダメージも加味されて計算される。プレイヤーは水兵に経験を積ませる事でレベルアップを行い、駆逐艦巡洋艦・戦艦と、より大きな船を操れるようになる事を目標としてプレイを重ねる事になる。
これは経験の浅い水兵や、それを扱うプレイヤーでは戦艦などを扱う事は出来ない事を意味しているが、もし味方に動きのおぼつかない戦艦が居たら、と考えるとレベル制であることの合理性を理解頂けるだろう。

船の操作はマウスとキーボード両方を使うようになっており、ゲームパッドでのプレイは想定されていない。船の針路設定と視界の移動はマウスで行い、船に搭載した砲はキーボードで方位と俯角を調節して射撃するという非常に独特なもの。弾は発射から着弾までの間があり、その間に自艦も敵も動き続けているので、敵の未来位置に対して射撃できるよう自艦を操らねばならず、同時に敵弾の回避も忘れられない。操作自体が複雑でありながら操作精度と相手の動きの読みまで要求されるので、2Dゲームでありながら3Dゲーム並みのプレイヤースキルを要求される。魚雷を使った攻撃ともなると相手の未来位置の読みは非常に難しく、30秒後、1分後に相手がどの位置にいるかを予想して、少ない弾数の中で相手が回避できない形の弾幕を形成せねば戦果を望めないのだ。
それだけに上手く相手を撃破出来た時の爽快感は一入だ。

ゲームモードは操作の習熟を目的とした対NPC戦の「ミッションモード」、フリゲートから巡洋艦までが参加できる「電撃戦」、レギュレーションの範囲内で全艦種が参加できる「大艦隊」、ギルド同士が港の管理権をかけて戦う「港湾戦」などが用意されており、その中でもメインになるのは対人戦である電撃戦と大艦隊となる。
対人戦は基本的に陣営の自動振り分け機能が付いており、それでもアンバランスな場合は経験豊富な古参プレイヤーがチームを振り分けてくれるので、大半の参加者は特にバランスを意識する必要なくフェアなプレイに参加することが出来る。
一回のプレイ時間は15分から40分程度であり、操作が複雑なこともあって結構な遊び応えがある。

コミュニケーション機能として全エリアで使えるチャット機能に加えて、戦闘ルームをチャット専用に立てる事にも多くのプレイヤーは寛容なので、仲間内で集まって話したり、そのメンバーだけで戦闘を行う事も可能だ。
その他にギルドシステムが実装されており、加入すれば「港湾戦」に参加できるほか、稀にユーザー主催のギルド戦が行われるので、普段と違って綿密な作戦を練った上での戦闘を行う事が出来る。

水兵の経験値入手効率は対NPC戦よりも対人戦の方が高いので対人戦に通う事になるのだが、参加している人は経験豊富な古参揃い(NavyFieldNEOの世界大会に優勝した面々もよく顔を現す)であるので初心者がプレイする環境としては非常にシビアだ。
不用意に敵艦の射程内に踏み込もうものなら、ものの数秒で海の底に沈む事になるだろう。一度のゲーム内でリスポーンは行えないので、最初は相手に沈められないよう立ち回るようにしないと操作に慣れるどころの話ではない。
味方の戦果の一部も自分に割り振られるので、たとえゲーム序盤で沈められてしまっても決着するまでゲームを見ていれば船の修理代くらいは入手出来るという救済策があるので、それを利用しつつ古参達の立ち回りを見て腕を磨こう。


2D海戦アクションという特殊な分野でよく煮詰められたゲームバランスであり、サービス開始から相当経っているものの今でも新要素が追加され続けている。多くのプレイヤーの意見を汲んだ正常な進化を続けており、今度もゲームとしての完成度を高める方向で進化が続いてゆくだろう。
軍艦に興味がある人には是非お勧めしたい逸品だ。


グラフィックス 3
サウンド
快適さ/運営 3
熱中度/ストーリー 4
ボリューム 5

ある意味、運営元の紹介文よりもよほど的確な気がする罠。
そう、まともにプレイもせずに赤提灯記事載せてたログイン編集部とは比べものにならないくらいの。*1
しかし何という高評価・・・

いやね?
――うん、わたしもいまだに、げーむしすてむそのものは、ほんとそざいとしてはけっこういいとおもってるんだ、うん。
いろいろと、屋上屋を架してきた結果としてのバランスがアレなだけで。