図書館戦争

中央図書館で艶本貸し出しを巡り騒動に (25日 12:21)
シンプレックス通信社 ヘヴン支局電】
 艶本ビニ本、成年こうもり、ヌード写真集、魔導書などといった発禁本の取り扱い方を巡りヘヴン市のメーンラント中央図書館で騒動が発生し、市民の間で議論を呼んでいる。市政庁では、市議会(メイウルフ議長)の意見を受けて閉鎖・焚書を指示したところ、市民から非難が集中し、有志が図書館に篭城。強硬な政庁側の要求に有識者は不信感を募らせているという。
 メーンラント中央図書館には、推計100万冊を超える禁書があるが、盗掘が多いことから、申請があれば出力する圧縮記憶槽に収納していたところ、貸し出し希望者が多く、誰でも閲覧できる開架書庫に変更した。ところが、「発禁書を置くなんてとんでもない」との声が一部プロ市民から出たために、市政庁側は、図書館の閉鎖・禁書の差し押さえ・焚書を指示。この対応に、市民多数が「特定の本を排除するのは問題」などと反発。警務局が強硬突入を仕掛けるとの情勢から住民は義勇図書館防衛隊を結成、装甲モノレールを持ち出すなどして図書館に篭城を続けている。
 今回の騒動に対し中央図書館のショーシャ司書長(図書館長は現在空位)は「あらゆる知識を蒐集・管理・保管・提供・維持するのが中央図書館の責務であり、圧力に屈することはあり得ない」と表明した。
 そもそも、禁書に関して、当初から図書館に置かない選択肢はないのか?という声もあり、これに対しメイストーク議長(市長選立候補中)は「やはり、発禁書の収蔵・公開は問題があります。現在、図書館の監理を市政庁で掌握し不具合の是正をするよう対応を検討しております」と正面からの対決姿勢を明かした。
 当紙では継続して最新の情勢をお伝えしていく予定である(M記者)