なんか違和感?

太陽光発電>世界初の船舶を公開 神戸(毎日新聞 - 12月19日 12:22)

 太陽光パネルを搭載し、必要な電力の一部を太陽光発電でまかなう世界初の船舶「アウリガ・リーダー」(6万213トン)が完成し、神戸市兵庫区三菱重工業神戸造船所で19日公開された。実証実験のため、中東へ向けて同日出航した。一般の船舶に比べ、二酸化炭素(CO2)の排出量は、エンジンの起動にかかる分を除くと、1〜2%抑えることができるという。
 日本郵船(東京都千代田区)と新日本石油(港区)が共同開発した自動車運搬船で全長約200メートル。甲板に328枚の太陽光パネルを設置し、同船で使う電力の最大6.9%に当たる40キロワットを発電できる。エンジンや照明用などに使う。
 約2年間、実験航海し、風圧や塩害への耐久性や太陽光発電による運航の確実性を検証する。【岩嶋悟】
SES(サーフェースエフェクトシップではない方の)計画的なモノか、と思ったけれどナニか違和感がぬぐえない記事だな、と思って記事比較を。

http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200812200027a.nwc
日本郵船新日石 初の“太陽光大型船” CO2削減後押し 期待受け出帆 2008/12/20

日本郵船新日本石油が共同開発した太陽光パネル搭載船「アウリガ・リーダー」
 推進用動力に電気モーターや太陽光発電を利用した“エコシップ”の開発が進んでいる。船舶は、環境に配慮した「モーダルシフト」の受け皿の一つとして期待されている。なかでもエコシップは通常の船舶より温室効果ガスの削減効果が大きく、その流れを加速させそうだ。

 ≪家庭12軒分発電≫
 日本郵船は19日、新日本石油と共同で開発した太陽光パネル搭載の自動車運搬船「アウリガ・リーダー」(6万1000トン)の通電式を神戸市兵庫区の造船所で行い、愛媛県に向けて出帆させた。同船には畳より一回り小さい太陽光パネル328枚が搭載され、約6000台の自動車を運搬できる。4000台以上の自動車を収容できる大型運搬船としては、推進用動力の一部を太陽光でまかなう世界で初めての船舶だ。
 日本郵船によると、日照条件次第では一般家庭の12軒分の発電能力に相当する40キロワットを太陽光で供給することができる。船の推進用動力としては「10%未満にすぎない」が、エネルギーを大量消費する船舶にあって温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の削減効果が高い。このため通電式には荷主側としてトヨタ自動車張富士夫会長も出席するなど同船に対する期待は大きい。
 これまで、船舶における太陽光発電の活用は、乗組員の生活用途に限られていた。海上は塩害や風圧、振動があるため、パネルの設置環境として過酷なためだ。
 このため日本郵船新日石は、アウリガ・リーダーを商用として運航しながら太陽電池モジュールの耐久性や耐振動性能などを検証し、2010年をめどに本格的な実用船の発注を予定している。「高速な自動車運搬船ほどエネルギー消費量が大きい。普及すれば地球温暖化防止に大きく貢献できる」(日本郵船)と期待を示す。

 ≪進む電気船普及≫
 船舶は貨物当たりのCO2排出量が少ない輸送手段として、トラックなどからの「モーダルシフト」が進んでいる。しかし、船舶自体のCO2削減は手つかずの状態だった。京都議定書のCO2削減目標の達成を目指す政府は船舶の省エネ化に注目しており、国交省では電気推進システムを採用した「スーパーエコシップ(SES)」の開発促進に乗り出している。
 通常、船舶は低速のディーゼルエンジン1台で動くが、SESは、高速ディーゼル2、3台で発電したモーターを推進動力として採用しているのが特徴だ。すでに就航している国鵬汽船のSESケミカルタンカー「第五日光丸」(499トン)は、推進動力のすべてを500キロワットの発電モーターでまかなっている。
 ディーゼルから電力への転換によって燃料消費効率は1割程度低下するが、電気化することで配線や機械設計の自由度が増し、船型の改良が可能になる。これにより、SESは水の抵抗が少ない船型を採用することができ、最終的な燃料消費量を通常の船舶より5〜20%削減できるほか、CO2排出量を10%以上、ディーゼル排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)も約3割低減できるという。
 さらに、電気化によって騒音や振動も減少するため、JR西日本広島県宮島航路を往復する旅客フェリー「みやじま丸」ですでに活用を始めている。

 ≪量産へ環境整備≫
 国交省は、05年度から鉄道・運輸機構(JRTT)の船舶共有建造制度を活用し、SES建造のための船価上昇分の3分の2を補助。これまでに200億円を助成し、5隻が航行、6隻が建造中だ。「量産効果によって補助金なしでもSESを生産する環境をつくりたい」(海事局)と意気込みを示す。
 欧州では、ディーゼルと電力を併用するハイブリッド型の開発が船舶分野で進んでいる。エコシップの活用は世界規模で広がる見通しだ。(会田聡)

いやちょっとまて、40kwで6万総トン船の推進動力の1割弱とかおかしいだろ常識的に考えて。それなりの高速が求められる自動車船の推力が500kw程度のモーター1発というこたあるまい。これは記事後段のネタとごっちゃになっとるんじゃまいか?


http://www.asahi.com/video/eco/TKY200812190322.html
太陽光発電を動力の一部に使う貨物船が完成 2008年12月19日

 太陽光発電を動力の一部に使う自動車運搬船が神戸市の三菱重工業神戸造船所で完成し、19日午前、「通電式」が行われた。燃料代の節約や二酸化炭素の排出削減が目的で、開発した日本郵船新日本石油によると、大型船の動力源に太陽光を用いるのは世界初という。
 船は全長200メートル、幅32メートル。甲板に328枚の太陽光パネルを設置し、12軒の家庭の消費電力にあたる40キロワットを発電して、エンジンや照明、換気装置などにあてる。自動車6200台を積むことができ、トヨタ自動車が世界各地への運搬に使う。
 ただ、太陽光で起こした電気は船全体の必要量の1%程度で、通常の燃料の重油も併用する。今後は風雨や高波などの影響を調べ、さらに大型の発電装置を積んだ船も開発していく方針だ。
こっちだと1%か。まだこれのが信憑性はあるかな。

でもって“AURIGA LEADER”
http://www.mhi.co.jp/kobe/news/story/080822.html
むー

【主要目】
全長:約200m、幅 : 32.26m、深さ : 34.52m、総トン数 : 約61,000
主機:三菱UEディーゼル機関 7UEC60LS?(P/U)×1基
乗用車搭載数 : 約6,400台(標準小型車換算)
速力 : 約20.35ノット
7UEC60LS?型DEの最大出力は概ね1万3千kw
まぁ、常にmaxで回すわけで無し、1%ならそんなところかしらん。

それはそれとして、船台進水はなかなか壮観であったろうなぁ、とか。