戦後の連合海軍艦艇の系譜(補遺)

CW-IIにおける戦訓から、河川艦隊の狂科が図られた。次に示すモノはその一例である。

マーク・トゥエィン級大型外輪河川砲艦:連合国海軍

Mark Twain Class Paddle Propelled River Battle Ship, CSN
要目 Specifications

Dimensions

  • Length-OA:73.09m
  • Beam:30.38m
  • Draft:1.88m
  • Displacement:2,048t (Standard)

Armaments

  • 2 x 9.2in 45cal BL Mk IX (Single x 2)
  • 2 x 5.5in 50cal BL Mark I(Single x 2)
  • 6 x 3in 45cal 12pdr QF HA Mk.I (Single x 6) (Dual Purpose)
  • 8 x 2pdr. POM-POM Gun Mk.VIII (Octopule x 1) (Anti Air)
  • 12 x Cal0.50 MG (Single x 8)

Propulsion

  • 4 x Yarrow small-tube boilers,
  • 4 x Vertical triple expansion Reciprocating Engines
  • 4096ihp, 3 paddles (2 x External, 1 x Internal)
    • Max.Speed:12Knots
解説

五大湖及び河川での戦闘で、北軍河川艦隊に苦杯を舐めさせられたことを受け、ミシシッピ川での絶対的な水路支配を確立することを目的として建造された大型河川艦。
武装と装甲を施しながら吃水を浅く押さえるため、双胴船型としている。
また、同じく浅吃水化のために、あえてスクリュウではなく外輪(内輪もあるが)を復活させているのも本級の大きな特徴であり、世界を見てもほぼ70年ぶりに建造された戦闘用蒸気外輪船(Combatant paddle steamer)と言えるだろう。
外輪船故に推進器に対する被害を考慮し、外舷のパドル2基については爆風よけのカバーで覆われたほか、双胴の内側に幅広の内輪パドルを装備しており、両舷の推進器がダメージを受け使用不能となった場合でも、内輪のみで4ノットを確保できるよう設計されている。

武装については攻城重砲にも匹敵する45口径23.4cm砲を単装で両船体の前部に1基ずつ装備し、対地支援としては破格の攻撃能力を持つ。
また、後部にはフッド級の改装時に余剰となった14cm単装砲塔を装備している。
当初は「対空火力の強化を!」という声もあったが、前部に重量物があるためのカウンターウェイトという意味もあり14cm砲搭載と決定された経緯がある。
発射間隔の長い主砲を補完するため、弾薬を軽量化し人力装填でも発射間隔を維持できるという意味で、部隊においては好評であったといわれる。
なお、主砲及び副砲はむき出しではなく、それぞれ砲塔に収められている。


対空兵装は上甲板に舷側配置として、前部に2基、後部に4基の計6門の3インチ両用砲が据えられているほか、ブリッジ最上部の全周射撃可能な位置に、ビッカース40mmポムポム砲の八連装銃座が空へ睨みをきかせている。また、上構各所に12.7mm機関銃の単装銃座が設けられているが、これは状況によっては台座を取り外して陸戦にも用いることが出来るようにされている。


以上、「LASの艦船 増刊 #036 第二次南北戦争アメリカ軍艦」より引用。

ですから、USO800規格に準拠した記事なんですからね?